「SESだとスキルがつかない」——転職サイトの口コミやSNSでよく目にする声です。
しかし、SESだからスキルがつかないのか、それとも構造的な問題があるのか。これは冷静に分けて考える必要があります。
結論からいうと、SESでスキルがつきにくいのは事実ですが、その原因は「案件ガチャ」「テスト固定」「短期案件」という3つの構造に起因しています。原因がわかれば対処法も見えてきます。
SESでスキルがつかない3つの構造的原因
SESでスキルが伸びにくい背景には、ビジネスモデルに根ざした構造的な問題があります。
| 原因 | 内容 | 影響 |
|---|---|---|
| 案件ガチャ | 配属先が営業都合で決まる | 希望技術と無関係な現場に配属されるリスク |
| テスト固定 | 経験が浅いとテスト工程に固定される | 設計・開発スキルが身につかない |
| 短期案件の繰り返し | 3〜6ヶ月で現場が変わる | 技術を深堀りする前に案件終了 |
SESでもスキルを伸ばせるケースはある
一方で、すべてのSESエンジニアがスキル停滞に陥るわけではありません。以下のような条件が揃えば、SESでも成長は可能です。
| 条件 | 具体例 |
|---|---|
| 長期案件(1年以上) | 設計から保守まで一通り経験できる |
| 元請け直の案件 | 上流工程に関われる可能性が高い |
| 案件選択制のあるSES企業 | 自分の希望技術で案件を選べる |
スキル停滞を打破する3つの対処法
SESの構造的な問題を理解したうえで、スキルを伸ばすための具体的な対処法を紹介します。
対処法1:副業・個人開発でポートフォリオを作る
業務で開発経験が積めない場合、個人開発が最も確実なスキルアップ手段です。GitHubにポートフォリオを公開すれば、転職時のアピール材料にもなります。
対処法2:資格取得で客観的なスキル証明を作る
AWS認定資格やOracle Java認定資格など、実務に直結する資格を取得することで、次の案件や転職でのスキル証明になります。
対処法3:自社開発企業への転職を検討する
自社プロダクトを持つ企業では、設計からリリース・運用まで一貫して関われるため、技術力が体系的に身につきます。IT求人倍率は約3.4倍(doda調べ)と売り手市場です。
よくある質問
1年目での転職は早計です。まずは現職で案件変更を営業に相談し、並行して個人開発や資格取得に取り組みましょう。1〜2年の実務経験があると、転職時の選択肢が大きく広がります。
可能です。ただし、個人開発やポートフォリオで開発スキルを示す必要があります。テスト経験で培った品質意識は自社開発でも評価されるポイントです。
まとめ
スキルが伸び悩んでいる原因がSESの構造にあるのか、自分の努力不足なのかを切り分けることが大切です。
構造的な問題が大きいと感じた場合は、自社開発への転職も現実的な選択肢です。SESと自社開発でどれくらい年収やキャリアに差が出るのかは「【データで解説】SESから自社開発への転職データ|年収差297万円の現実」で詳しく解説しています。


