「自社開発企業に入社したはずなのに、実態はSESだった」——こうした声がSNSや転職口コミサイトで後を絶ちません。
いわゆる「偽装自社開発」とは、求人票では自社開発を謳いながら、実態は客先常駐やSES事業が中心の企業を指します。
結論からいうと、求人票の7つのポイントをチェックすれば、偽装自社開発のリスクを大幅に下げられます。この記事では、その具体的な見分け方を解説します。
偽装自社開発が生まれる背景
なぜ偽装自社開発が存在するのか。その背景には、IT業界の採用競争があります。
dodaの調査によると、IT・通信分野の求人倍率は約3.4倍です。つまり、1人のエンジニアを3社以上が奪い合う状況です。
この売り手市場で人材を獲得するため、一部のSES企業が「自社開発あり」と求人票に記載するケースがあります。実際には自社プロダクトの売上比率がごくわずかで、収益の大半がSES事業というパターンです。
求人票で見分ける7つのチェックポイント
以下の7つのポイントを確認することで、偽装自社開発のリスクを事前に判断できます。
| # | チェックポイント | 危険信号 |
|---|---|---|
| 1 | 勤務地の記載 | 「プロジェクトにより異なる」「都内各所」は客先常駐の可能性大 |
| 2 | 自社プロダクトの有無 | 具体的なプロダクト名・URLの記載がない |
| 3 | 面接で技術質問があるか | 技術質問がほぼなく、人柄重視の面接は要注意 |
| 4 | 口コミサイトの情報 | OpenWorkやGlassdoorで「客先常駐」の口コミが複数 |
| 5 | 事業内容の詳細 | 「SES」「技術者派遣」「受託開発」が事業の柱に含まれる |
| 6 | GitHubやテックブログ | 企業のGitHubアカウントや技術ブログが存在しない |
| 7 | 社員ブログ・SNS | 社員の発信で自社プロダクトの言及がない |
入社前にできる具体的な調査方法
求人票だけでは判断が難しい場合、以下の方法で追加調査が可能です。
1. OpenWork・転職会議で口コミを確認
現職・退職者の口コミで「客先常駐」「SES」というキーワードが出てくるかチェックしましょう。複数の口コミで同様の記載があれば信頼度は高いです。
2. 企業のホームページで事業内容を精査
「事業内容」「サービス」ページで、具体的なプロダクト名とその詳細が記載されているか確認します。「ソリューション提供」「IT支援」など抽象的な表現が多い場合は要注意です。
3. Wantedly・connpassで企業文化を調査
Wantedlyの社員インタビューやconnpassでの勉強会開催状況から、実際の開発文化が見えてきます。
4. 面接で具体的に質問する
「開発チームの人数」「使用技術スタック」「デプロイ頻度」「スクラムの運用」など、自社開発企業なら即答できる質問を投げましょう。
よくある質問
必ずしも偽装とは限りません。自社プロダクトの開発とSES事業を両立している企業は多数あります。重要なのは、入社後にどちらの業務に配属されるかを面接で明確に確認することです。
短期離職にはリスクもあります。まずは社内で自社プロダクト開発への異動を打診しましょう。それが難しい場合は、在職中に転職活動を始めるのが安全です。
まとめ
偽装自社開発を見抜くためには、事前の情報収集が不可欠です。正しく見極めて、納得のいく転職を実現しましょう。
SESから自社開発への転職で実際にどれくらいの年収差や働き方の変化があるのかは「【データで解説】SESから自社開発への転職データ|年収差297万円の現実」で具体的なデータとともに解説しています。


