「客先常駐を辞めたいけど、周りもそう思っているのだろうか」——そんな疑問を抱えている方に、データで実態をお伝えします。
結論からいうと、厚生労働省の令和5年雇用動向調査によると、情報通信業の離職率は10.2%です。全産業平均の15.4%より低いものの、10人に1人が毎年職場を去っている計算です。
この記事では、離職率データの詳細と、辞める人の共通点、次のキャリア選択肢を解説します。
IT業界の離職率データを正しく読む
まず、IT業界の離職率を他業界と比較してみましょう。
| 業界 | 離職率 |
|---|---|
| 宿泊業・飲食サービス業 | 26.6% |
| 生活関連サービス業・娯楽業 | 18.7% |
| 全産業平均 | 15.4% |
| 医療・福祉 | 13.3% |
| 情報通信業(IT業界) | 10.2% |
| 製造業 | 10.2% |
客先常駐を辞める人の3つの共通点
客先常駐を退職するエンジニアには、以下の3つの共通点が見られます。
| 共通点 | 詳細 |
|---|---|
| 1. スキル成長の停滞を感じている | テスト固定や単純作業の繰り返しで、技術的な成長が止まったと感じている |
| 2. 年収が3年以上横ばい | SESの還元率構造により、スキルが上がっても年収に反映されにくい |
| 3. 帰属意識の欠如で孤立感がある | 自社にも客先にも「自分の居場所がない」と感じている |
レバテックキャリアの調査では、ITエンジニアの転職理由の42.4%が「収入への不満」、36.1%が「スキルアップしたい」です。これは上記の共通点1・2と完全に一致しています。
出典:レバテックキャリア
客先常駐を辞めた後のキャリア選択肢
客先常駐を辞めたエンジニアの主なキャリアパスは以下の4つです。
選択肢1:自社開発企業への転職
最も人気の高い選択肢です。自社プロダクトに携われるため、スキル成長と年収アップの両方が期待できます。
選択肢2:SIer(元請け)への転職
上流工程を経験したい場合に有効です。大手SIerは年収水準が高く、研修制度も充実しています。
選択肢3:優良SES企業への移籍
客先常駐自体は続けながら、還元率や案件選択制が優れたSES企業に移るパターンです。
選択肢4:フリーランスへの転向
実務経験3年以上あれば、フリーランスとして独立する選択肢もあります。PE-BANKの調査によると、フリーランスエンジニアの平均年収は862万円です。
よくある質問
OpenWorkや転職会議で企業の口コミを確認しましょう。また、面接時に「直近3年の離職率」を質問するのも有効です。離職率を公開している企業は、人材定着に自信がある傾向にあります。
契約更新のタイミング(多くは3ヶ月ごと)に合わせるのがスムーズです。更新の1〜2ヶ月前に自社の営業担当に退職の意思を伝えましょう。
まとめ
離職率データを客観的に見ると、客先常駐に不満を感じて転職を検討するのは決して特別なことではありません。
次のキャリアとして自社開発を検討している方は「【データで解説】SESから自社開発への転職データ|年収差297万円の現実」でSESと自社開発の具体的な差を確認してみてください。データに基づいた判断が、後悔しない転職につながります。


